文章題の式で、掛け算の式の数字が逆だから間違いにされた、という経験はありませんか?
これは今でも議論がされています。掛けられる数とかける数が逆だから間違いだ、というやつですね。私は❌にされたことはありますし、長男も昨年テストで❌にされたことがありました。
こちらは、最近みた記事です。どうでもいいじゃないか、という意見は多いですね。(記事は一般公開しているので、転用は問題ないですよね?しらべえからです)https://news.infoseek.co.jp/article/sirabee_20162988494/
なぜこの問題は長年議論されるのでしょうか?ここでは先生の思惑や本来あるべき論を考えながら、問題の本質を見つめていこうと思います。
掛け算(九九)は小学2年生で習う一大イベントといっても過言ではありません。私自身、掛け算九九を授業で初めて扱ったときのワクワク感は今でも覚えています。全員がそうではないかもしれませんが、ワクワク感は学習面でも人を成長させる一つの要因だと思っています。
こんなワクワクするような内容なのによく分からないところで間違いだと判定されると、こんなはずじゃなかった…と思う生徒がいても不思議ではないですね。
なぜ間違いとされるのか
そもそも間違いではないと思っている意見には、2パターンあると思っています。
ただ、総合的に考えると、全否定はできないなと。なぜかと言うと、間違いとされるのにはちゃんと理由はあるからです。
例えば、『5個入りのリンゴ🍎が3袋あります。全部でリンゴ🍎は何個ありますか?』という問題があるとします。
導くのはリンゴの個数なので、答えの単位は(個)になりますよね。そして、今回掛けられる数は、〈リンゴ🍎の一袋辺りの個数〉になり、それを袋の数の分だけ掛ける、ということになります。
掛け算の式は、(掛けられる数)×(掛ける数)=(答え)となり、答えの単位は掛けられる数と同じになりますね。リンゴ5個が3つ分ある、ということで5×3=15となります。5と3を逆に立式してしまうと、この関係式が成り立ちませんね。
先生の思惑を予想する
果たして、先生はこのような場合の式の考え方を生徒に伝えているのでしょうか?
私はずっと在宅なので、オンライン授業のときはどんな様子かをよく見ていたのですが、先生がそのように教えたことを見たことがありませんでした。他の学校は先生に依ると思いますが…
テストで正誤判定をする際に、式についてしっかりと伝えているのであれば間違いとする理由は分かりますが、仮に教わっていない場合、間違いだと判定されるのは可哀想だなと感じます。
正直なところ、単位を間違えず答えも間違っていなければ、正解で良いのではと思います。きっと、公式に当てはめるだけの解答をして根本を理解していない生徒がいるケースを危惧しているため、間違いとしているのでしょう。
先生は、生徒の理解度は生徒が書いた解答を見て判断するしかありません。しかも採点はなかなかハードワークです。そのため、ある程度は機械的な採点になることはやむを得ないと思います。
私は『図が書けて式の意味も説明できれば問題なし』と考えておりますが、テストで間違いとされるのがイヤなら書き方には気を付けてね、と長男に伝えました。それからは間違えることはありませんでしたので、同じ場面に二度と出くわすことはなかったのですが、次は長女の時が見ものですね。
理解していればどちらでもよい
掛け算は、もとを辿れば足し算の集合体なので考え方は難しくないものの、このような不正解という判定は小学生には混乱のもとかもしれませんよね。合っていると思うのに間違いだと言われると『なぜ違うのか』が分かってないと苦手意識が芽生えるきっかけになってしまうかもしれません。
これからも、掛け算の式による不正解問題は自動採点にならない限り続くと思います。私はこの問題は正解とするべきだとは思いません。ただし、間違いとするのであれば、その理由を明確にして生徒に伝えるということが必要かと思います。
親御さんも、この問題に対するフォローはしてあげると良いと思います。どちらにしても、算数に苦手意識が出ないようにしてあげたいですね。算数はどんな場面でも出てきますしね。