こんにちは、はさりです。
『普通の問題集では物足りない!』そのような声に応えるべく、2023年6月に、中学受験を考えている家庭向けの問題集に大型新人が誕生しました。その名も「最高クラス問題集」、旺文社から出版されています。こちら、難関校中学受験に向けた学習において非常に有用な教材です。その理由を以下に詳しく説明します。
この「最高クラス問題集」は小学1年~4年までの国語と算数があります。最高レベルに位置する多くの問題集は、大体が小学3・4年生までですね。4年生までに入試に必要な単元は修了する、というところでしょうか。
我が家でも、実際に「最高クラス問題集」に取り組んでいますが、まだ1ターン目です。そして、とにかく難しい!この類の問題集は解けるようになるまで繰り返し解くことをおススメします。特に小4は本シリーズの中での最上学年であるため、中学受験と親和性が非常に高いでしょう。その辺りも含め、旺文社「最高クラス問題集」をおススメめする理由、どのような子が向いていると感じたのか、体験談を通して紹介します。今回は、算数に特化した記事です。
なお、長男談では『トップクラス問題集よりも難しい…』とのこと。
(おすすめポイント)3段階のレベル設定がされている
各単元の問題は標準レベル、上級レベル、最高レベルの3段階で構成されています。これにより、学習者の理解度や進度に合わせて適切なレベルの問題に取り組むことが可能です。また、自分自身の理解度を確認しながら、次のステップへと進むことができます。
ただし、標準レベルでも教科書以上のレベルの問題が出題されており、ベースから難易度が高いです。標準がしっかり解けたとしても、上級になるといきなり解けなくなる場合も多々あります。このように、中学受験で必要とされる学力と問題集で設定された難易度により、自分の実力が可視化されます。
特に最高レベルは大人も唸る問題が出てきます。我が家でも長男と一緒に解いては答え合わせをしていますが、問題によっては解くのが難しい章もありました。図形は特に、解法が分からないと答えまで辿り着くことが非常に困難です。答え合わせをする際には、一緒に丸付け、しっかり直しをすると良いでしょう。復習が肝ですね。
ただし一つ注意点があります。それは、解説の記載を端折っている箇所があることです。解説は不十分だというわけではありません。むしろ全般的に充実していると思います。ただ、問題量に対する解説の量を考えると、どうしても短縮せざるを得ない部分があるためか、理解されている前提でとばしている箇所がどうしても生じてしまうのだと思われます。そのような箇所については、仮に端折った部分が分からずに先に進んでしまうと、解答までの過程で点と点が線で繋がらず、理解するまで至らないかもしれません。時々『何故いきなりそこに飛んでいるんだ?』と思うことがある場合は、道中で迷子にならない様、時にはサポートすることが必要ですね。
(おすすめポイント)先取り学習が出来る
上級レベル以上では、先取り学習として当該学年以上の学習内容も一部含まれています。これにより、早めに次の学年の内容を学ぶことができ、中学受験に向けた準備を進めることが可能です。
ただし、先取り学習はデメリットもあります。
- 基礎が疎かになっている状態で行っていないか
- 無理に行っていないか・負担になっていないか
- 興味、関心がないまま進めてしまっていないか
標準レベルは解けたのに上級レベルは解けなくなった、など急にハードルが上がるような時には要注意ですね。現在の状況を考慮せずに助走なしでジャンプするのは大きな負担がかかると同時に大きく羽ばたくことは出来ません。先取り学習を行う際には、興味や関心をキープしながら負担がかからないようにすることが必要だと考えます。
先取り学習にはデメリットが多い?効果的な先取り学習のメリットとおすすめ教材を紹介!
わんぱく教育カンパニー サイトより
一案として『1学年戻って問題を解く』という使用方法も十分に有用だと考えます。先取り学習と逆の発想で、復習にもなります。点数が低い単元は、実は前の学年から理解度が怪しいことはあるかもしれませんね。
(おすすめポイント)過去問題と思考力問題の充実さ
実際の中学入試の過去問題「過去問題にチャレンジ」や通常とは別の問題として「思考力問題にチャレンジ」も設けられています。これらは、中学入試で求められる高度な思考力を養うためのものです。そして、過去問題や思考力問題はいずれも難易度の高い問題が豊富に収録されているため、実力をしっかりと伸ばしたい人に最適です。さらに、模擬試験や過去問も掲載されているため、実戦力を養うことができます。
実際に解いてみたところ、学習範囲は4年生までに習う単元の知識で網羅できる問題が大半なのですが、如何せん考えさせるボリュームが多いです。これを難なく解くことが出来る小学生がどれだけいるのでしょうか…きっと、難関校を目指している小学生は解けるのでしょうね。改めて、すごい世界だと感じます。
仮に出来なかったとしても、まずは考えることが大事です。自分が出来る限り考え抜いたのであれば、まずは問題ないと考えます。ただし、考え方についてはしっかり自分の知識として蓄積していきましょう。
担当編集者曰く「本書は、教科書レベルからスタートして、段階的に難度の高い問題に取り組めるよう構成しています。分量、難度ともに手応えのある問題集となっています」ということです。
どのような子がこの問題集に向いているか
前述の通り、この問題集は大変難しいです。自分自身で考えて解答する力を養いたい生徒や、難易度の高い問題に挑戦したい生徒に向いています。また、「思考力問題にチャレンジ」のページでは、中学入試で求められる高度な思考力を養うことができます。以上を踏まえ、「最高クラス問題集」は、以下の子に向いていると考えます。
- 基礎学力がしっかりしている子
- 難易度の高い問題に挑戦したい子
- 自分で考えながら解く力がついている子
- とにかく考えることを諦めない子
- どんな問題でも楽しめる子
その中でも、特に重要な要素は下二つだと考えています。この『最高クラス問題集』のような一筋縄ではいかない問題に直面した時、どのような姿勢で問題に取り組むか、が分かれ道になるのではないでしょうか。
やはり応用の礎は基礎です。スポーツでも「応用が出来るのは基礎がしっかりできているからだ」と言うことをよく聞くと思いますが、それはどこでも共通です。学道に王道は無し、というやつです。ただし、ある程度の基礎学力は備えた上で、問題集に取り組みたいところですね。
まとめ
以上の理由から、「最高クラス問題集」は中学受験対策において非常に有効な教材であると言えます。そして、難易度の高い問題に挑戦することで、実力をしっかりと伸ばしたい人に最適な問題集です。基礎学力がしっかりしている子や、自分で考えながら解く力がついている子には特におすすめと言えるでしょう。是非ご活用ください。